面白いタイトル「コックピットのある家」 コックピットの真意は、生活空間とは別に、2帖弱の独りの居場所を設けました。「書斎」ともいいますが、そんな堅苦しいワードを使いたくなかっただけ。コックピットみたいに狭くて、マシンの操縦を楽しむように、TVゲーム、パソコン、漫画、DVD等を楽しむ場なのです。「ホーム漫喫」 「独房部屋」なんて言い回しもあるでしょう。やっぱり、「コックピット」ってワードは楽しくなってきますね。1階は大空間のLDK、2階にはバスルーム・サニタリー・寝室・子供室。2階にサニタリーを設けることで、就寝前・起床時の動線を優先した。また、総2階化したことも併せて1階LDKが広くなった。収納計画の裏付けと日常の生活スタイルを何度もシュミレーション検討した結果でもある。外部はモダンなフォルムながらも、1.5mの深い軒出。 軒出は夏の激しい陽差しをカットし、春秋冬の陽差しは室内へ。光と風を取り込む観点では厳密に計画した。インテリアは北欧系の家具が映えるために、淡い色彩のシンプルナチュラル趣向で仕立てました。何よりの最大の着目点は、積極的にセルフビルド参加されたこと。壁・天井仕上げのEP塗装はクライアントファミリー、友人が集まっての共同作業。自分達の家を造る意気込みと満足感。仲間や家族の絆の結束。こうしたプロセスを経て、住まい手の感情と愛情がこの建築に強く定着したに違いない。永く純粋に家を愛していただきたい。

       「コックピットのある家」の設計・工事監理プロセスをブログにて紹介しておりますブログ左記カテゴリ参照
コックピットの家  2008.3月完成     画像クリックで拡大表示